lumiere バレエスタジオ ルミエールの掲示板lumiere バレエスタジオ ルミエールのスケジュールlumiere バレエスタジオ ルミエールの公開講座lumiere バレエスタジオ ルミエールのアドバイス米田ひろみ のブログlumiere バレエスタジオ ルミエールのリンク集

治療師さんとのタッグ

ホームプレシャス・アドバイス > その他 > 治療師さんとのタッグ

治療師さんとのタッグ

クラシックバレエのポジションは股関節を外旋させることで外向きの足を形作ります。

この状態が普通の感覚になるよう、レッスンを重ねます。

他の運動とは全く異なる筋肉の使い方をするので、

いわゆるスポーツ障害(慢性的な怪我)に関しても一般スポーツとバレエとでは大きな違いが出てきます。

指導者がどんなに留意していても、バレエの訓練が進むにつれ、様々な痛みが出てくることがあるのです。

野球なら野球肘というスポーツ障害が有名ですが、

バレエですと、まぁ、よくある話としては外反母趾でしょうか。

(他にも沢山ありますが、それだけでもすごい情報量となるので、この辺で…)

これは足首がロールインしていることが大きな原因です。

(かなり専門的な話となるので、これ以上は掘り下げるのは止めます。)

クラシックバレエのスポーツ障害は残念なことにバレエのことを知らない医師や治療師さんには

なかなか原因をつきとめることができません。

そのような医師(治療師)にかかると「バレエをやめれば治る」という一言。

それでは何の解決にもなりません。

バレエを続けたいという気持ちがあるからこそ、治療に行っている のです。

それなのに、そんな言葉をかけられた日にはそのお医者さまへの信頼はぐらぐらと崩れてしまいます。

でも、これはよくある話です。

そうした現状からバレエ解剖学を学んだ指導者により発足されたThe Assotiation of Dance Teachersでは

バレエのことを知っている治療師を育成しようとそうしたセミナーを開いています。

当スタジオからもそのセミナーでのモデルケースとして生徒を数名参加させましたが、

講師のフランシス・ウエイツ先生の見識の深さに毎回、驚きと感動を覚えます。

バレエは大きく体を動かします。

それも上級レベルに向かえば向かうほどハードな運動になっていきます。

例えば「白鳥の湖」の全幕を踊るということは、

ボクシングをフルラウンドするのと同じくらいの運動量なのだそうです。

また、他の運動などと比較すると、アメリカンフットボールの選手と同じくらいの体力が

バレエ(ダンス)には要求されるのです。まさに「体力勝負」の世界。

そんなキツイ世界なので、当然のこと、怪我は多かれ少なかれ、バレエを続ける過程の中で

1度や2度(いや、もっと多いかな…)は経験します。

だとしたら、それを上手に乗り切っていけるように指導していこう。

そうした考えから、 怪我(不慮のもの、慢性的なものを問わず)をしてしまった生徒さんには

治療師を紹介しています。

前述の治療師セミナーに参加なさるような先生方のよいところは通常の医療とは違い、

ひとりひとりに沢山の時間を割いてくださることです。

怪我の後を残さない状態まで快復するよう助けてくれるので、本当に安心して通うことができます。

ひとつ欠点があるとすれば、保険外診療なので、治療費がそれなりにかかるということです。

けれど、きちんと完治させることは後々のダンサー生命にかかわることとなるので、

それと引き替えと思えば、けして高い投資ではないと思います。

慢性的な怪我は放って置くと後で大きくなるものなので、

痛みを感じた時点で早いウチに対処することがとても大切です。

そうしたことからもバレエをよく勉強した治療師とバレエ教師が手を取り合うことが、

バレエを志す生徒を本当の意味でサポートすることになるのです。

最近ではそうした取り組みを少しずつスタジオの生徒がチャレンジするようになりました。

トラブル(怪我や不調)が起きたとき、教師も同行し、治療院へ行きます。

そこで治療師の判断を仰ぐのですが、やはり餅は餅屋。

体のトラブルの原因となる「動き方」をキッチリと見つけだします。

そして、バレエ教師サイドからも生徒へ指導する際に留意すべき点を再検討していきます。

その成果はとても大きく、怪我をしていた生徒の快復は目を見張るものがあります。

慢性的な怪我を予防し、もし起きたときにはバレエ教師と治療師とがタッグを組んでバレエダンサーを育成する。

バレエスタジオ ルミエールではそのような方針をとっています。

こうした取り組みが実を結ぶことに違いありません。